ハリネズミに多い病気の1つとして、ダニ感染症があります。
・身体を頻繁に掻いている
・フケが多い
・異常に針が抜ける
・皮膚が赤くなっている
などの症状がある場合は、ダニ感染を起こしているかもしれません。
このページはこんな人におすすめ
・ハリネズミの病気について知りたい
・ハリネズミが体を頻繁に掻いていて心配
・針が異常に抜けている
ハリネズミのダニ感染症(疥癬)とは?
国立感染症研究所HPより引用
ハリネズミのダニ感染症(疥癬)とは、ヒゼンダニの1種であるCaparinia tripilisという寄生虫に感染することで起こる病気です。
ダニの大きさは約400μm前後と小さく、肉眼で見ることも出来ると言われていますが、見つけるのは難しいです。
ハリネズミに感染したダニは、皮膚の下にトンネルを掘って生活しています。
その間も卵を産み、卵は2週間で成虫へと成長します。
ダニは乾燥に弱いため、ハリネズミを離れると数時間で亡くなります。
ダニ感染症は、輸入された外国産のハリネズミに多いとされていましたが、国産のハリネズミでもよく見られます。
特にベビーに多い病気です。
産まれたばかりの頃は、お母さんハリネズミの邪魔にならないよう掃除を控えますので、その間にダニが発生すると考えられます。
ダニ感染症の症状は?
・身体を頻繁に掻く
・フケが大量に出る
・異常に針が抜ける
・皮膚が赤くなったり肥厚する
ハリネズミのダニ感染症では、上記のような症状が出ます。
頻繁に身体を掻いていたり、フケが出るなどの症状は分かりやすいので、飼い主が気付きやすい病気ではあります。
針が抜けること自体は、生後3~6か月のハリネズミには多々あることですので、ダニ感染症であるかどうかの見分けは難しくなります。
しかし、成長に伴う針の抜けであれば、同時に新しい針が生えてきているはずです。
皮膚が見えるくらい針が抜けるのは明らかに異常ですので、その場合はダニ感染症の可能性が高いでしょう。
症状が重症化すると、皮膚が赤くなったり肥厚(かさぶたのような状態)します。
すぐに命にかかわる訳ではありませんが、ハリネズミにとっては痒みによるストレスを感じたり、掻くことでできる皮膚の傷から別の感染症を発症することがありますので、治療が必要です。
ダニ感染症って人にはうつらないの?
ハリネズミにダニ感染を起こすCaparinia tripilisというダニは、人には感染しないと言われています。
しかし、乳幼児や高齢者、基礎疾患を持っている方では、注意するべきでしょう。
基本的には、ハリネズミに触ったあとに手洗いをきちんと行えば問題はありません。
ダニ感染症の検査って?
ダニ感染症の検査には、血液検査やレントゲン検査は必要ありません。
ハリネズミの皮膚をゴシゴシと掻きとって、顕微鏡でダニがいないかを見る検査を行います。
ハリネズミがダニに感染していれば、ダニやダニの卵を見つけることが出来ます。
しかし前述の通り、ダニは皮膚の下に潜っているため、上手く皮膚を掻きとれないと顕微鏡で見ることが出来ません。
また、皮膚の一部しか見ることが出来ないため、掻きとった場所にたまたまダニがいない可能性もあります。
検査でダニが見つからなかった場合でも、もしかしたらダニがいる可能性があるため、症状があれば治療を行います。
ダニ感染症の治療方法は?
ダニの治療薬である「セラメクチン」という薬を使用して治療を行います。
一般的に、動物病院で使用しているセラメクチンは犬猫用の駆虫薬で、ハリネズミの皮膚に垂らして使用します。
このタイプの駆虫薬は犬猫用として市販もされています。
しかし、犬猫とハリネズミとでは身体の大きさが異なり、使用する量も不明です。
市販薬を安易に試すと、副作用が出て最悪の場合命を落としてしまうこともあるので非常に危険です。
きちんと、動物病院を受診しましょう。
駆虫薬は1回では完全には効きません。
その理由として、駆虫薬はダニの卵には効果がなく、駆虫薬を使用した時点でダニの卵がある場合は、その卵が孵化して成長してしまうからです。
そのため、駆虫薬は2週間ほど間を空けて3~4回使用します。
また、治療中はなるべく毎日寝床を洗ったり、床材を交換するなどケージ内を綺麗に保つ必要があります。
ケージ内のダニの発生を抑えなければ、いくらハリネズミの駆虫をしてもダニは減りません。
更に、ダニ感染により皮膚が弱っていると他の病気にもなりやすく、特に真菌感染症を同時に発症するハリネズミが多いようです。
真菌、とはいわゆるカビのことで、やはり湿潤環境で繁殖しやすくなります。
ダニ感染症にかからないようにするにはどうしたら良いの?
まずは、飼育環境を清潔に保つことを心がけましょう。
最低でも1週間に1度は床材を交換し、寝袋やタオルなどの布製品も頻繁に洗うと良いでしょう。
床材は、木製やコーンリターなどではなく、ペットシーツを使用するとより清潔です。
ペットシーツは、フケの量や抜けた針を確認しやすいので、非常に優秀な床材となります。
また、ハリネズミのダニ感染症は、ペットショップですでに感染している場合が多いので、飼う前に前述した症状がないかどうかしっかりと確認しましょう。
きちんとしたペットショップでは駆虫をしてからハリネズミを販売していますので、お店に確認してみると良いですね。
ハリネズミのダニ感染症(疥癬) まとめ
ダニ感染を起こしているハリネズミは非常に多く、ハリネズミを飼うときには知っておいた方が良い病気のひとつです。
ハリネズミのダニ感染症(疥癬)は、直接命に関わる病気ではありません。
しかし、放置すると弱った皮膚から別の病気になってしまうこともあるため、動物病院で適切な治療を行う必要があります。
きちんと治療を行えば治る病気ですので、過度に心配する必要はありません。飼い主として出来ることをしてあげましょう。