「アクアリウム初心者は大きい水槽にすべき」と良く言われます。
確かに、大きい水槽だと水質が安定しやすく初心者でも安心してアクアリウムを楽しむことができます。
しかし、
置くスペースがなかったり、マンションやアパートでは水槽の重さが心配だったりと、大きい水槽でアクアリウムを始めるのが難しい場合もあります。
でもご安心を。
きちんと飼育用品を揃えて、正しい手順で水槽を立ち上げれば、アクアリウム初心者でも小型水槽で熱帯魚を楽しめるんです。
このページでは、小型水槽でアクアリウムを楽しむ方法をご紹介します。
このページはこんな人におすすめ
・アクアリウム初心者だけど小型水槽で熱帯魚を飼いたい!
・インテリアとして小さい水槽でアクアリウムを楽しみたい!
小型水槽のメリットとデメリット
熱帯魚初心者でも、小型水槽でもアクアリウムを楽しむことはできます。
しかし、小型水槽にもメリットとデメリットがありますので、ここでは小型水槽でアクアリウムを始めるときに知っておきたいことについて解説します。
小型水槽のメリット
小型水槽でアクアリウムをする1番のメリットは、スペースを節約できることです。
アクアリウム初心者に推奨される水槽は幅が60cmの水槽です。
これって結構大きくて場所をとるんですよね。
しかも60cm規格水槽に水を入れるとさらに重くなり、マンションやアパートでは床の耐重量も気になります。
また、万が一水槽が割れた時も階下へ水漏れする怖れもあります。
一方、小型水槽と呼ばれる30cm以下の水槽は軽くて女性も楽に持ち上げることができます。
水を入れても20kg以下に抑えることができるので、特別に床の耐重量を気にする必要もありませんし、水漏れがあっても階下まで水浸しにはなりにくいです。
水量が10L以下の超小型水槽なら、棚に置くことができ、インテリアとしても楽しめるんです。
小型水槽のもう1つのメリットは、手入れが簡単ということです。
サイズの大きな水槽だと換水をするのも一苦労ですが、小型水槽では水の量も少なく済み、大型水槽より水草の管理も簡単です。
小型水槽のデメリット
小型水槽でアクアリウムをするのは良いことだけではありません。
小型水槽のデメリットは何と言っても、水質が不安定になりやすいことです。
こればかりは大きい水槽には及びません。
ですが、きちんと管理すれば、アクアリウム初心者でも小型水槽で熱帯魚を飼うことはできます。
小型水槽のもう1つのデメリットは、水槽のサイズに合う飼育用品が少ない点です。
スタンダードな60cmの水槽用の飼育用品は数多くありますが、小型水槽には大きいサイズのフィルターやヒーターは入れることができなかったりと不便があります。
しかし、最近のボトルアクアリウムブームもあり、小型水槽用の飼育用品も増えてきましたので、以前ほど困ることはないと思います。
アクアリウム初心者が小型水槽を立ち上げるときのポイント
アクアリウム初心者でもきちんとした手順で立ち上げれば、小型水槽で熱帯魚を飼うことはできます。
ここでは、アクアリウム初心者が小型水槽を立ち上げるときのポイントについて解説します。
底砂はソイルがおすすめ
水槽に敷く底砂にはさまざまな種類があります。
底砂の種類や選び方について詳しく知りたい
熱帯魚水槽には欠かせない底砂。 「底砂なんてどれでも一緒でしょ?」なんて思っていませんか? 実は底砂は熱帯魚水槽の水質に密接に関係しているんです。 […]
ですが、小型水槽で熱帯魚を飼うときはソイルを選ぶことをおすすめします。
小型水槽ではどうしても水質が不安定になってしまいますが、砂利などの砂系の底砂と違い、ソイルにはアンモニアなどの有害物質を吸着する作用があり、pHも一定に保ってくれるからです。
砂利などの底砂の場合、飼育水が安定するのに時間がかかりますが、ソイルならすぐに熱帯魚を入れることも可能です。
水槽を立ち上げて1週間は3日に1度1/4 ~1/3換水をする
底砂にソイルを使っても、小型水槽を立ち上げてすぐは、まだ水が安定していません。
そのため水槽を立ち上げて1週間は3日に1度、1/4~1/3程度を換水しましょう。
水槽の立ち上げから1週間以上立ち、試験紙タイプの水質検査を行なって、「亜硝酸塩」「硝酸塩」が共に検出されなければ1週間に1度の換水にしてもかまいません。
水質検査をしてみよう!試験紙の使い方
水槽を立ち上げて熱帯魚飼育を始めたばかりの頃は、水槽の水質が安定せずバランスが崩れて、熱帯魚が調子を崩しやすくなります。 そんなときに活用したいのが、「水[…]
バクテリア剤を入れる
バクテリア剤とは、水を浄化してくれるバクテリアを増やす目的で使われる液体です。
粉タイプもありますが、使いやすいのは液状のバクテリア剤です。
効果はないとも言われますが、私の経験からはバクテリア剤を使用すると水質の安定が早くなります。
実際のところの効果は不明ですが、念のために入れておいて悪いことはありませんので、小型水槽を立ち上げるときは使うことをおすすめしています。
こちらは私が使用しているバクテリア剤で、換水をしたら新しい水を入れた分だけ水槽に入れています。
浮草を入れる
小型水槽の水質を安定させるために水草を入れることをおすすめします。
しかし、水槽が小さくて植えれない場合もあるでしょう。
そんなときは浮草を浮かべてみてください。
浮草は根が水中に漂う状態になり栄養吸収能力も高いので、ソイルに植えるタイプの水草よりも水の浄化作用に役立ちます。
水草を植えるスペースのない小型水槽でも使えるのもメリットです。
人気の浮草「アマゾンフロッグピット」は使いやすいサイズでおすすめです。
おすすめの小型水槽
一重に小型水槽と言ってもさまざまな水槽が販売されています。
ここでは、その中でも特におすすめの小型水槽をご紹介します。
GEX グラスアクアリウム「ティアー」
涙型のラウンド状のクリアガラスで、手作りのため1つ1つ少しずつ形が違います。
水量は4Lで超小型水槽と言えますが、フィルターやヒーターも設置できるスペースはあります。
我が家もこの水槽でベタやアベニーパファーを飼っていますが、少し掃除はしにくいものの見た目がおしゃれでお気に入りの小型水槽です。
コトブキ 「クリスタルキューブ25」
25cmの立方体型の小型水槽です。
小さいながらも水量は14Lと、小型水槽の中では水質を安定させやすい水量です。
キューブ型の水槽なので奥行きがあり、フィルターやヒーターも設置しやすいです。
このサイズになると、30cm水槽用の照明も使えますよ。
GEX 「グラステリア300」
この水槽は幅は30cmですが、奥行きが20cm、高さが25cmと奥行きの狭いタイプの 水槽です。
水量は13Lで比較的容量の多い小型水槽と言えます。
奥行きの狭いタイプの水槽は、棚にも置きやすいのがメリットです。
小型水槽にピッタリのアクアリウム用品
小型水槽はスペースの都合上、大きいサイズのアクアリウム用品を使うことができません。
ここでは、そんな小型水槽にピッタリのアクアリウム用品をご紹介します。
小型水槽におすすめのフィルター
小型水槽におすすめしたいのがLSS研究所のナノスポンジ フィルターLS−15です。
小型なのに水量が15Lまで対応するパワフルなスポンジフィルターです。
スポンジフィルターはエアレーションポンプに繋いで使用します。
水量を調節するために一方コックもあると便利ですよ。
小型水槽にピッタリのヒーター
水量が4L以下の超小型水槽にはこちらの10Wのオートヒーターが定番です。
8L ~12Lまでは同じくエヴァリスの20Wのオートヒーターを選べば問題ありません。
水量が12~18Lの小型水槽には36WのGEXスタンディ36が便利です。
こちらのヒーターは縦置きにも対応していて、手狭な小型水槽には重宝します。
小型水槽でも使える照明
こちらのライトは水草育成に適した照明です。
もちろん熱帯魚にも使えます。
見た目がかわいらしく小型水槽にピッタリのサイズも良いですね。
GEXのクリアLEDで幅30cmの水槽用として販売されていますが、スタンドがスライド式のため、30cm以下の水槽にも対応しています。
ライトはホワイトとブルー&レッドをそれぞれ点灯でき、小型水槽に使用できる本格的な照明です。
小型水槽でアクアリウムを楽しむ まとめ
このページでは、アクアリウム初心者でも小型水槽で熱帯魚飼育を楽しむための情報をまとめました。
もう一度おさらいしてみましょう。
【小型水槽のメリット】
スペースが少なくて済む
水槽の重さを心配しなくて良い
手入れが楽
ちょっとしたインテリアにもなる
【小型水槽のデメリット】
水質が安定しにくい
小型水槽用の飼育用品は少ない
- 底砂はソイルがおすすめ
- 水質が安定するまでは3日に1度1/4~1/3を換水
- できたらバクテリア剤を入れる
- 浮草で水質を安定させる
きちんと管理すれば、アクアリウム初心者の方でも小型水槽で熱帯魚を飼うことは可能です。
大きい水槽は部屋に置けない、と諦めずに小型水槽でアクアリウムを始めてみてはいかがでしょうか?