ここ数年、専門店が次々にオープンしたり、個人ブリーダーがこぞって繁殖を始めたりと大人気のボールパイソン。
ヘビという少し怖い生き物かと思いきや、顔を正面から見るとアヒル口だったり、もちっとした感触だったりと魅力に溢れた爬虫類です。
そこでこの記事では、これからボールパイソンを飼い始めるのに必要な飼育用品を紹介します。また、飼育に必要な費用についても解説します。
著者が実際に飼っているボールパイソンの飼育環境も紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ボールパイソンを飼うために必要な飼育用品
まずは、ボールパイソンの飼育に必要な爬虫類用品を紹介します。
一般的に必要とされるのは、以下の飼育用品です。
- ケージ
- 床材
- 保温器具
- 水入れ
- 温湿度計
- ピンセット
- 餌
比較的少ない用品で飼育を開始できるボールパイソンですが、ケージだけでもたくさんの種類が販売されており、どれを選べばよいか迷うと思います。
ここでは、どのように飼育用品を選べばよいか、また具体的に商品名や使い勝手もみていきましょう。
ケージ
初心者の方がまず迷うのが、ケージのサイズではないでしょうか。狭いケージはもちろんNGですが、広ければ良いというわけでもありません。
ボールパイソンは非常に臆病な性格をしているため、広すぎるケージはストレスの原因になる可能性があります。さらに、ケージサイズが大きくなるほど温度管理が難しくなるため、初心者の方ほど適切なサイズのケージを選ぶことをおすすめします。
一般的に言われているのが、「とぐろを巻いた大きさの3倍程度の広さ」です。具体的には、この画像のような広さですね。
ただし、注意すべきはケージサイズだけではありません。ボールパイソンを飼育するためのケージには、大きく分けて3種類の素材があります。
- プラスチックケージ
- アクリルケージ
- ガラスケージ
サイズが適切なら、基本的にはどの素材のケージを購入しても問題ありません。とはいえ、それぞれにメリットデメリットがあるため、しっかり理解した上で購入するとよいでしょう。
プラスチックケージ
生き物飼育用プラスチックケージのほかに、衣装ケースなど本来は別の用途を持つケースをケージとして利用することも可能です。
メリット
- 安い
- 隙間がないので逃げにくい
デメリット
- 傷が付きやすい
- 衣装ケースは透明性が低い
- 生き物飼育用プラケージは大きいものが少ない
一般的なこちらのプラスチックケージを使う場合、アダルトサイズのボールパイソンには狭いでしょう。ベビー〜ヤングアダルトサイズであれば、成長に合わせてサイズを選択することで、生き物飼育用プラスチックケージを使った飼育が可能です。
アクリルケージ
ベビー〜ヤングサイズのボールパイソンを飼育する場合におすすめなのが、アクリルケージです。
メリット
- 透明度が高く、視認性に優れている
- 見た目がスタイリッシュでオシャレ
- ガラスケージほど高価でない
デメリット
- プラスチックケージよりは高い
- アクリルに傷が付きやすい
- 熱に弱いため保温器具により歪みが発生することもある
ボールパイソンの飼育によく用いられるのが、レプタイルボックスです。このレプタイルボックスにはフタと側面に空気穴があり、フタはマグネットでロックされるタイプのスライド式となっていて開閉しやすくなっています。
複数のケージを積み重ねることもできるので、ボールパイソンの多頭飼いにもおすすめです。
ガラスケージ
アダルトサイズのボールパイソンなら、扉にロックがかかる爬虫類用ガラスケージが適しています。
メリット
- ロックがかかるため、ヘビが扉を開けてしまうリスクが低い
- 傷が付きにくい
- ガラスや金属でできているため保温器具を取り付けやすい
- 大きめのケージも市販されているのでアダルト個体でもOK
デメリット
- 重いので移動が大変
- プラスチックやアクリルのケージと比較して高い
- 扉の閉め忘れリスクが高くなる
ガラスケージを選ぶなら、エキゾテラのグラステラリウムがおすすめです。
同じようなケージに三晃商会のパンテオンもありますが、組み立て式のため隙間ができたり部品が外れたりと脱走のリスクは上がります。
床材
ボールパイソンを飼育する際の床材は、ペットシーツやキッチンペーパー、ウッドチップが一般的です。もちろん、自然を再現するため土を使った飼育もできますが、ボールパイソンを初めて飼う場合は難易度が高いため、まずはペットシーツで始めるとよいでしょう。
床材は汚れたら交換しますが、ウッドチップなどの床材は汚れた部分を取り除き、新しいものを足し、2〜3か月に一度すべての床材を交換します。
保温器具
ボールパイソンは、アフリカ中西部に生息するニシキヘビの仲間です。現地は年間を通して温暖(25〜33℃程度)なため、日本での飼育には保温器具が必要となります。
夏に必要な保温器具
夏場は、パネルヒーターのみで保温が可能です。
「え?夏もヒーターが必要なの?」と思われるかもしれませんが、パネルヒーターは空間温度を上げるものではなく、設置面を温めるいわばホットカーペットのようなもの。
ボールパイソンのような爬虫類は変温動物といい、自分自身で温度調節をするのが得意ではありません。そのため、外部から温めて消化を促してあげないと消化不良を起こしてしまうこともあるのです。
室温が35℃を超える場合はエアコン等で28〜30℃に設定し、パネルヒーターでケージ下部を温めてあげるとよいでしょう。
冬に必要な保温器具
エアコン等で室温が28〜30℃に設定されているケースでない限り、ボールパイソンの冬の飼育にはケージ上部から温める保温器具が必要です。さらに、ケージ下部からはパネルヒーターで温めてあげます。
ケージ上部から温めるタイプの保温器具でおすすめなのが、暖突やヒーティングトップ、ヒュドラヒートです。サイズが適切であれば、どの製品を選んでもOK。
水入れ
ボールパイソンの飼育に、新鮮な水は必要不可欠です。水を入れられる容器であれば、爬虫類用のものでなくてもかまいません。
ただし、ボールパイソンは力が強いためプラスチックのように軽い素材の水入れはひっくり返してしまう可能性があります。そのため、陶器など重みのある素材の水入れを選びましょう。
温湿度計
前述したように、ボールパイソンを適切に飼育するためには温度管理が重要です。また、乾燥しすぎると脱皮不全のリスクも高まるため、温湿度計を設置して日頃からチェックする必要があります。
ピンセット
ボールパイソンの餌であるマウスやラットを掴むため、扱いやすいピンセットを用意します。
ニシキヘビの仲間であるボールパイソンは、餌を食べる際に飛びつく習性を持っています。そのため、短すぎるピンセットは飼い主の手に噛みついてしまう危険を伴うため、安全な距離を保てるサイズのピンセットがおすすめです。
餌
ボールパイソンの餌は、マウスやラット、ヤワゲネズミです。
野生ではヤワゲネズミを食べているとのことで近年注目されていますが、まだまだ入手しにくい餌であるため、一般的にはマウスやラットを用意します。
基本的に、お迎えするショップで何をあげているかを聞いて同じものを準備しましょう。この際、種類だけでなく餌のサイズも忘れず聞いておいてくださいね。
最初の餌はお迎えするショップで買うのがおすすめですが、順調に給餌できているようなら通販を利用してもよいかもしれません。
その他あると良いもの
シェルター
繰り返しになりますが、ボールパイソンはとても臆病なヘビです。ちょっとしたストレスで餌を食べなくなってしまう個体もいます。
そのため、できればケージ内にシェルターを設置してあげるとよいでしょう。隠れられるスペースがあれば良いので、流木や石などで暗がりを作ってあげてもOKです。
サーモスタット
ボールパイソンの飼育で重要なのは温度管理です。「保温器具さえつけていれば大丈夫」と思われるかもしれませんが、急な気温上昇などで温度が上がりすぎてしまうと最悪のケースでは死に至ることも。
保温器具にサーモスタットをセットしておけば、設定温度に達すると保温器具をオフにしてくれるため、温度の上がりすぎを防げます。
ボールパイソンを飼い始める初期費用は?
さて、ここまでボールパイソンの飼育に必要な用品を紹介しました。ここでは具体的に、飼育するために必要な初期費用をみていきましょう。
ケージの種類によって初期費用に差がでるため、ボールパイソンの飼育によく使われるレプタイルボックスで飼育するケースでみていきます。
ケージ | レプタイルボックス | 4,200円 |
床材 | ネオシーツ レギュラー100枚 | 900円 |
保温器具 | ヒーティングトップS | 3,500円 |
レプタイルヒートXS | 2,500円 | |
水入れ | ウォーターディッシュM | 600円 |
温湿度計 | コードレスデジタル温湿度計 | 1,500円 |
ピンセット | ハプクラフト バンブーピンセット | 500円 |
餌 | 冷凍マウス アダルトM10匹 | 2,500円 |
※2024年4月1日時点の価格です
上記の飼育用品を合計すると、16,200円となります。意外と安く飼えることがわかりますね。
初めてのボールパイソン飼育に必要な飼育用品・初期費用まとめ
この記事では、ボールパイソンを飼い始めるのに必要な飼育用品と初期費用を解説しました。
大きなケージやライトなどは不要で、爬虫類のなかでは比較的少ない飼育用品で飼い始められるボールパイソン。
飼育用品は16,200円程度で飼育を始められるので、費用を抑えて爬虫類をお迎えしたい方にもおすすめです。